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トレロス

先日、小林旭さんが、アメリカの乱射事件を受けて「こんなことをするやつはキ×××だ」と言ってしまって、ただちにアナウンサーが謝罪した、という記事が出ていた。

この「キ×××」というのは「きちがい」なのだろうと思う。

 

自分はこの「きちがい」が放送禁止用語になっているとは知らず、何年もずっと普通に使っていました。若いころあんまりテレビを見なかったから、いつの間にか禁止されてたなんて知らなかった。

 

ところで、ギリシャの歌で日本で一番有名なのは、多分「日曜日はダメよ」の主題歌で

「ピレウスの子供たち」Τα παιδιά του Πειραιά

だと思います。

 

これは自分もギリシャ語の歌としては昔々教えてもらった、思い出深い歌です。

 

このなかで

Όσο κι αν ψάξω, δεν βρίσκω άλλο λιμάνι
τρελή να μ’έχει κάνει όσο το Πειραιά
(私が探す限り、ピレウスのように私を狂わせてきた港を見つけられない)

という歌詞があって、τρελή (トレリー、男性形はτρελόςトレロス)というのがいわゆる「きちがい」です。私をトレリーにする、というわけですね。

 

だけど、これを「きちがい」以外に訳する言葉が見つからないような気がします。意訳して「狂わせる」というのはまあいいでしょうが、トレロスの訳語は、「精神障害者」とかではダメですよ。逆にもしここで、トレロスというのは精神障害者という意味です、と言ってしまって

ピレウスのように私を精神障害一級にしてしまった港

などという訳がOKであるはずがない。

 

ここまで厳しく語彙を制限してしまうと、日本語は成り立たなくなってしまうのではないだろうか?

トレロス」への4件のフィードバック

  1. あめ

    人権とか配慮とか、どれだけ気にすればいいんでしょうね。行き過ぎなこと、たくさんあるし、そのせいで、たとえ差別用語だったとしても元々ある日本語自体を、今の若い人たちは知らなかったりする。そんな状態で例えば明治時代の小説とか読んでわかるのかなぁ、とか。

    特に今回の例にあがった「きちがい」は、自分をきちがいだと認識していないからきちがいなのであって、よくも俺様をきちがい呼ばわりしたな!とはならないと思うのですが。

    返信
    1. simpledirect 投稿作成者

      あめさん、こんにちわ。

      あめさんもそう思われますか。
      明治期の文学作品には多分きちがいもめくらも普通に使われているだろうと思います。
      今回の加害者にしても、仰る通りで「精神障害者」という意味合いで言っているわけではないわけで、逆にテレビのコメンテーターが「こんな精神障害者が」という方が問題のように思います。

      返信
  2. ネコです

    お久しぶりです、ネコです。
    「きちがい」が、放送禁止用語になってるなんて、全く知りませんでした。いつからですか?、まだ調べてみてないのでわかりませんが。めくらもダメ、足なえもダメ、チンバもダメ、テンボ、ツンボ、勿論絶対ダメだろう。聖書の中のそういった言葉、全部、差別用語、不快用語として、書き換えられた。そうか、「我、めしいでありしも、神にあがなわれ、、」これもダメなんですよね。
    讃美歌も不快用語、差別用語、すっかり書き換えられました。しかし、そこまで言わなくてもみたいな箇所も多くあります。
    有名な待降節の讃美歌マリアの賛歌も「数に足らぬ はしためをも 見すてず」この「はしため」がダメだとのことで「数に足らぬ わが身なれど 」となっています。こういう箇所、とても多いです。それはそれでも良いかもしれ
    ません。でも、管理者様の仰るように、日本語がそのうち、成り立たなくなってしまわないかと思います。
    それよりも私は、思います。いくら不快用語、差別用語を書き換えても、めくらを目の不自由な人、知恵遅れの人を知的発達遅滞者
    精神分裂症の人を統合失調症、「キチガイ」もこの中に入りますか。ライ病をハンセン病、そのようにいくら言い換えても、心で思ってれば同じですよね。私は病気で目が悪くなり、症状がひどくなりとうとう重度障害者と成りました。白杖も持っています。その白杖を持って外出してみると、よく解ります。いくら、呼称を変えても世間の目は変わらない、心ある人も沢山おられますけれど。
    なかなか難しい問題です。話は脱線しましたが、常日頃、思っていることを書きました。失礼しました。

    返信
    1. simpledirect 投稿作成者

      ネコさん、こんにちわ。

      ほう、はしためもダメですか。初めて聞きました。
      らい病もそうですね。らい病が治るというフレーズは聖書でいろいろ出てくるところですね。
      この記事を書くにあたってちょっと見てみたのですが、なんでもきちがいが放送禁止用語となったのは1970年代らしくて、テレビにすごくクレームをした方がおいでになったそうです。
      意外に古いことなのだと思いました。

      きちがいやめくらについては、その単語以外にも「釣りキチ」とか「あきめくら」とか「めくらうなぎ」とか、その語から派生した言葉もたくさんあって、以前は日本語には欠くことのできない語彙になっていたと思います。
      そして、こころは一緒というもの同感です。もし仮に、きちがいが禁止されて「こんなのをするのは統合ですね」とか「こんなのをするのは一級ですね」とか言われるようになったとして、それは医学用語からきたものだとしても、また問題になるのは当然のことだと思うのです。

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