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「ありのままで」の英語

前にも記事にしたのだけれど、「アナと雪の女王」の劇中歌・主題歌の「ありのままで」が気に入って何度も聞いた。封印された力が解放されて流れるままにされるという意味合いのLet it go!という英語の歌詞にもひかれた。

 

二十五か国語の歌詞をつなげたものを聞いて、日本語の部分に各国からコメントがついた。ひょっとしたら英語よりいいのではないか?本家のIdina Menzelさんの歌唱力を認めて、歌の実力では負けるかもしれないものの、多くの人が魅力的に感じたようだ。

実はYoutubeで「Let it go French」とか「Let it go Russian」とか検索すると簡単に各国語の歌が聞ける。ロシア語の歌にも、これは英語よりいいのではないか、というようなコメントがあった。Menzelさんの歌は素晴らしいのかもしれないし、映像と見比べてみると確かに英語の歌は劇の内容とも一致している。だけど、日本語を含む他の言語の歌に惹かれる人がたくさんいるわけだ。逆に私自身も英語の歌というのが、ちょっとどうかなと思う点はある。

 

英語の場合、ほとんどの場合、音符の一つが単語に対応している。歌い手は、一つの音を歌うとともにその単語を発音しきってしまわなければならない。以前からわかっていたことだけど、各国語の歌詞を聞き比べて、特に強く感じた。たとえばmoreという言葉は一つの音符である。歌い手は「モーァッ」と最後の子音まで発音して単語を切らなければならない。pastも一つ、goneも一つだ。

だから母音を長く響かせて歌うということができないのだろう。

繰り返されるフレーズである、Let it go, Let it go!は6つの単語で構成される。しかし、このgoでも日本語で「ごー」と歌うわけではなくて、「ゴーゥ」と意味の分かる単語として途中で口の形を変えたりして歌わないといけないわけだ。

 

自分はよくできるというわけではないけど、ちょっとはフランス語もわかる。フランス語の歌の響きもとても好きだ。

フランス語では

Libérée, délivrée (リベレー、デリブレー)

と歌われている。フランス語は英語によく似た点の多い言葉だけれど、単語の長さが少し長い。6単語ではなく、2語になった。自由になった、解放された、というような意味だ。フランス語では語尾の子音の発音を省略することが多い。二重母音のauとかeuとかも、難しい発音だったりはするけれども、伸ばせる音だ。英語のmakeだとかriceみたいに母音が途中でエイとかアイとか変わるのを嫌う。だからフランス語の母音はとてもきれいに響く。

 

日本語の場合には、音符にひらがな一文字が対応している。

ありのままの

と歌われている。この場合にも母音は響かせて歌うことができる。だけど、それだけか?

 

ここの歌詞は「ありのままの姿見せるのよ」だ。

「ありのままの姿」で一つの意味のあるフレーズになる。「ありの」「ままの」とぶつ切りに歌っても意味をなさない。

したがって、劇中で歌うときにも「ありのままのすがた」で一つのメロディーとして歌わなければならない。そして松さんはきれいに歌っている。聞く人は、「ありのー」と聞いた時に、日本語の意味が解らなくても、次につながるその響きに惹かれているのだと思う。

ちょっと失礼だけどMay Jさんはそんな風に歌ってはいない。主題歌の編曲ではそのようには歌えないのかも知れない。最初こんなことを考える前にMay Jさんの歌を聞いて、どうもしっくりこないような気がしていた。多分そういうこともあると思う。

 

その結果日本語の歌はメロディーをとても意識させるものになっている。英語の主題歌ではひたすらLet it goがシャウトされる結果になっている。きれいなメロディー、という感じにできないんだと思う。

その代り日本語では短い音符に沢山の単語や意味を詰め込むことは難しい。その分詩的な言葉を当てはめることでカバーしようとしている。

 

だけど、よくよく考えてみると、自分がいままでいろいろかじりかけた言語の中で、どちらかと言えば、英語のほうが例外的で不思議な言語だと思うなあ。

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